現役のパチプロのとき、パチンコ店ではなるべく話しかけられないようにしていました。出鱈目な攻略話、つまらない自慢話を聞かされることが良くあるからです。
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パチンコ台の大当たりの仕組みについては、一般的には知られていません。学校では教えないし、専門書もないと思います。別に知らなくても、生活に困ることはないし恥でもありません。
ところが、このパチンコ台の大当たりなどの仕組みを知らないでパチンコをするとなると話は違ってきます。
自分の都合に合わせた根拠のない勝手な期待は、思い通りにならないことが多いことは誰でも想像できます。パチンコは、結果がお金そのものがなので、時には周りの人や家族に迷惑をかけることが少なくありません。
今日は、パチンコ台の大当たりの仕組みを ①~③に要約してお話しします。(説明の対象は、ハネものを除くデジタルパチンコに限ります。尚、パチスロ台もほぼ同じです。)
①パチンコ台の大当り抽選の動作原理
パチンコ台の大当り抽選は、例えるとサイコロを振ることに良く似ています。
= 玉の打ち出し =
打出した玉が、スタートチャッカーに入賞した瞬間、メインコンピュータはループカウンタに値を返すようリクエストを出します。
= ループカウンタの役割 =
ループカウンタは時計のように正確に回り、カウンタの値を更新し続けています。ループカウンタはメインコンピュータからリクエストがあると、その時のカウンタの値を送ります(海物語M27では0~631の値)。この値の中には、大当りが2つ割当てられています。
=大当りの判定 =
メインコンピュータは、もしその値が大当りであれば、あたかもリーチによって大当りしたような演出のあと賞球を払い出す動作を、パチンコ台にさせます。
このループカウンタは主にICによって構成される電気回路ですが、サイコロのように、一定の確率を再現する機能を持っています。
②抽選方式
抽選方式には、大まかに“完全確率方式”、“吸込み方式”の2種類があります。パチンコ台、パチスロ台(また別の機会にお話ししますが例外があります)は“完全確率方式”です。
👀 完全確率方式 👀
一度当たったクジは、また元に戻すので、同じクジがまた同じ確率で当たります。それぞれのクジの当たり確率は一定です。
<完全確率方式の抽選の例>
a.サイコロ投げ
b.ルーレット
👀 吸込み方式 👀
一度当たったクジは元に戻しません。一度当たったクジは二度とあたりません。例えば商店街の抽選会などで、大型TVや海外旅行等の高額な懸賞当選品が残っていた時、はずれクジが多く出るほど、高額な懸賞当選品が当たりやすくなります。逆に、海外旅行が当たってしまえば、もうそれは当たりません。それぞれのクジの当たり確率は、クジを一つ引き終わった毎に変化します。
<吸込み方式の抽選の例>
a.商店街の抽選会
b.黒ひげ危機一髪ゲーム
③よく在る間違い
よく在る一番多い間違いが“完全確率方式”と“吸込み方式”を混同していることです。
・この台は大連荘したからもう当たらない
・両側の台が出ているから、真ん中の台は当たらない
・3000回もハマっているからそろそろ当たる
上の3つは全部間違いです。パチンコ台は“完全確率方式”なので、大連荘の後だろうが大ハマリの真っ最中であろうが、大当り確率はいつも一定です。
パチンコでいつも社会問題にされるのが依存症です。パチンコを正しく理解し少しでもこの依存症という問題を少なくしたいので、次回は別の角度から、期待値主義とオカルトについてお話しをしたいと思います。